ラジオDJのクリス・グレンさんが、中部地域で新しいビジネスに挑戦している人を訪ねます!
【番外編】
敷島産業株式会社(岐阜県本巣市)(1/2)
April 10. 2023(Mon.)
「交流Style」の前身「交流」で、過去にご紹介した企業の今を探ります。
2020年9月にご登場いただいた、岐阜県で「お麩」製品の製造・販売をおこなう敷島産業株式会社。
約2年半の間にどのようなことがあったのか、同社に伺いました。
過去の紹介記事はこちら
【「交流」no.117 P10〜12】
さまざまなお麩製品を
全国に提供する企業
岐阜県本巣市に本社・工場を構える敷島産業株式会社。1947年に、初代社長が岐阜県敷島町にお麩の販売会社を創立したのが始まりです。他県へと販路を開拓するうちに各地のお麩のニーズを掴み、自社での製造を開始。地域ごとに特色があるさまざまなお麩製品をつくっています。
コロナ禍で、
お麩の需要はどうなった?
前回は、ちょうど新型コロナウイルスが流行し始めた頃でした。コロナ禍が続いたことで「お麩」にとって、どんな影響があったのか気になるところ。
外食産業が自粛傾向にあり、業務用の出荷量はやはり減少。しかし一方で、乾物である焼麩は長期保存ができるので、“日持ちする食材”として見直されてきています。外食が減った家庭向けにもニーズが高まっているようです。
また、巣ごもり需要から菓子業界が好調になる中、「麩菓子」にもスポットライトが当たり販売数が伸びたとのこと。「ふーちゃん」をはじめ多数の麩菓子を展開する敷島産業にとっては、図らずもお麩の魅力に触れてもらう機会となりました。
キッチンスタジオを開設
大きなトピックは、キッチンスタジオ「ふーちゃんの元氣食堂」を本社にオープンしたこと。
オリジナル製品の開発をおこなったり、アンテナショップとしての機能も持つスポットです。
取締役で管理栄養士の馬場美穂さんによる料理教室も、キッチンスタジオの開設により少人数で再開されました。
「この場所ができたことで、沢山の商品やレシピが誕生しました。お麸を使ったお菓子(スナック・かりんとう・クランチチョコ)・発酵食品・手作り調味料など。また、食品ロス活動の一環で規格外野菜を使用したスイーツやドレッシングも。皆さまが笑顔になり、心も身体も豊かに嬉しくなる商品ばかり!」と馬場さん。
廃棄されるはずの親芋を使ったコロッケや規格外野菜を乾燥させた防災食の提案などもおこなっているそう。
ほかにも、写真や動画の撮影にも利用するなど、キッチンスタジオの開設で、さまざまな可能性が広がりました。
初のお麩イベントを開催!
2022年12月には、「しきしま冬のお麩まつり」を開催。大変好評だったそうです。
全種類のお麩商品を来場者に披露して、その種類の多彩さや調理の仕方などを説明し、お麩の魅力を発信しました。
同社のお麩商品や「ふーちゃんの元氣食堂」から生まれた商品の販売に加えて地元企業や農家も出店したマルシェを開催。地域の方はもちろん、遠方からも来場者があり、幅広い年齢層の多くの人で賑わったそうです。
2023年4月16日(日)には「しきしま春のお麩まつり」の開催を予定されているそうなので、ホームページやSNSをチェックしてみてはいかがでしょうか。
さらに広がる
お麩の可能性
これからの時代を見据え、賞味期限の見直しやお麩の使い方の提案・発信、また生産工程や流通上で発生するロス軽減など、サステナビリティを意識した取り組みもおこなっています。
現在発売中の「カルシウム入り麩」「乳酸菌入り麩」「緑黄色野菜入り麩」といった機能性を持たせたお麩の開発は、さらに力を入れていく予定だそうです。どんな付加価値がついたお麩商品が展開されていくのか楽しみです。
「海外にお麸料理を広めていきたい。日本古来の使い方は勿論ですが、ピザやスイーツなど、さまざまなお麩を使ったメニューも紹介しながら、お麸の魅力を伝えていきたい」と馬場さん。
日本が誇る健康食材が世界で注目される日がきっと来るはずです。
- 敷島産業株式会社
- 1947年に創立されたお麩の販売会社・馬場商店が同社の起源。自社でのお麩の製造を開始した後、1952年に敷島産業株式会社を設立。全国で焼麩、麩菓子、生麩の販売をおこなっている。
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